この記事では、ComfyUI Desktopのインストールから、VRAMが少なくても大きいモデルを動かすGGUF、WAN 2.2を使った最新動画生成ワークフローの構築まで、初心者がつまずくポイントを網羅的に解説します。
ComfyUIは2026年現在、AI画像・動画生成の標準ツールです。本記事では初心者向けにComfyUI Desktopのインストールから、VRAMが少なくても大きいモデルを動かすGGUF、FluxやWAN 2.2を使った最新ワークフロー構築まで完全網羅します。

2026年最新版 ComfyUIとは?画像・動画生成AIの標準ツール
ComfyUIはノードベースのオープンソースAI画像・動画生成ツールです。従来のWebUI(AUTOMATIC1111等)と比べて動作が軽量で、生成プロセスをノード単位で細かく制御できます。FluxやWAN 2.2といった新しいモデルにも公式で対応しています。2025年から2026年にかけて、文字描画に強いQwen-Image、FLUXの後継のFLUX.2、8BのHiDream-O1(2026年5月公開)などが選択肢に加わりました。
新しいモデルは公式のテンプレートから
WAN 2.2などの新しいモデルは、ComfyUIの公式のワークフローテンプレート(Template Library)から読み込めます。テンプレートが見つからないときは、ComfyUIが古い可能性があります(公式)。動かすGPU選びはStable DiffusionのVRAM最適化ガイドやRTX 5070 Tiの価格動向も参考にどうぞ。
ComfyUIを動かすための推奨PCスペック
| 項目 | 最低要件 | 推奨 |
|---|---|---|
| GPU | VRAM 4GB | NVIDIA RTX 5060 Ti以上(VRAM 8GB〜) |
| 対応GPU | NVIDIA / AMD(ROCm) / Intel Arc | NVIDIA RTX 5070以上(VRAM 12GB〜) |
| CPU対応 | --cpuオプションで動作可 |
GPU利用推奨 |
| メモリ | 8GB | 16GB以上 |
| ストレージ | 本体 4.85GB以上(Desktop版・1インストールあたり)+モデル分 | SSD 100GB以上(モデルを複数置くなら) |
| OS | Windows / Linux / macOS | Apple Silicon(M1〜M4)Metal対応 |
公式のREADMEは、重みを少しずつGPUへ送る仕組みで「VRAM 4GB+メモリ8GB」でも大きなモデルを動かせるとしています(速さはGPUとモデルしだい)。GPUが無い場合は--cpuで動きますが、遅くなります。
AI画像生成向けBTOパソコン
VRAM 12GBのRTX 5070なら、WAN 2.2の5B(公式は8GBに収まるとしている)に余裕があり、FluxもFP8や量子化版で試せます。RTX 5070 Tiの価格推移とBTOセール比較も参考にどうぞ。
VRAM重視のカスタマイズ
RTX 5060 Ti 16GB版は、当サイトの検証機と同じVRAM容量です。16GBで20B級の画像モデルをGGUFとオフロードで動かした実測はVRAM不足のコストを測った記事にあります。
VRAMが少なくても大きいモデルを動かせる「GGUF」とは?
FluxやWAN 2.2の14Bのような大きいモデルは、元の精度のままだと重みだけで20GBを超えます(WAN 2.2 14Bのfp16は1本28.6GB)。GGUFは重みを量子化して小さくした形式で、VRAMの少ないGPUでも動かせる範囲が広がります。どこまで小さくできるかはモデルと量子化の段階しだいで、品質は少し落ち、VRAMからあふれた分はメインメモリに逃がすので遅くなります。
📘 GGUFや量子化で「実際に何GB減って、速度はどうなるのか」まで知りたい方へ:当サイト運営者がZennで公開している電子書籍『画像生成AI・ローカルLLMを“安く速く”動かす実測ガイド』(有料・500円/第1〜2章は無料公開)で、量子化・オフロード・スライスの効果を RTX 4070 Ti SUPER(VRAM 16GB)で一つずつ実測しています。無料の第2章「VRAM早見表と判断フロー」だけでも、動かしたいモデルが自分のGPUに収まるかの目安が付きます。
初心者必見!ComfyUIの導入方法【2026年最新】インストール手順
ComfyUIの導入方法は2026年時点で大きく2通り(Desktop版/Portable版)。初めてならDesktop版だけ押さえれば十分です。まず全体像を早見表で確認しましょう。
| 判断ポイント | 2026年のおすすめ |
|---|---|
| 導入形態 | Desktop版(初心者・複数の環境もアプリの中で管理)/Portable版(Windows・フォルダごと持ち運ぶ) |
| 必要VRAM | 8GB〜(WAN 2.2の5Bは8GBに収まる=公式。大きいモデルはGGUFの量子化とオフロードで) |
| 必須拡張 | ComfyUI-Manager(Desktop版は最初から有効・不足ノードを入れられる) |
| 動画生成モデル | WAN 2.2:まず5B(8GB〜)→足りなければ14B |
公式サイトからComfy Desktopをダウンロード。ComfyUI本体・Python環境・依存関係はアプリが自動で用意します(公式)。WindowsはWindows 10以降で、1インストールあたり4.85GB以上の空きが要ります。
古いドライバでは起動しないケースがあります。インストール前に必ずアップデートを。
最初の画面でComfyUIのインスタンス(環境)を作ります。モデルは既定ですべてのインスタンスの共有フォルダに置かれ、場所はDesktop Settings → Storageで変えられます(公式)。旧版のDesktop(Legacy Desktop)を使っていた場合は、移行の案内が出ます。
Pythonを自分で入れるなら3.13
手動でインストールする場合、公式のREADMEはPython 3.13を推奨しています。3.14でも動きますが一部のカスタムノードで問題が出ることがあり、3.13でカスタムノードの依存に困ったら3.12を試す、とされています(Desktop版とPortable版はPythonを自分で用意する必要はありません)。
インストール後にGPUが認識されない場合
NVIDIA・AMD・Mac環境別の原因と解決策はComfyUIでGPUが認識しない原因と解決策で詳しく解説しています。
Desktop版とPortable版、2026年はどちらを選ぶ?
ComfyUIの入れ方は大きく2つあり、「1つのアプリで管理したいか、フォルダごと持ち運びたいか」で決まります。初めてなら上のDesktop版で問題ありません。Desktop版は書き直されて(Comfy Desktop)、複数のComfyUIを並べて管理でき、スナップショットで戻せるようになりました(公式)。
| Desktop版 | Portable版 | |
|---|---|---|
| 向いている人 | まず動かしたい・複数の環境を1つのアプリで切り替えたい | Windowsでフォルダごとコピー・持ち運びしたい |
| Python/PyTorch | インスタンスごとにアプリが用意。自分で入れる必要なし | 同梱(今の配布はPython 3.13・PyTorch CUDA 13.0) |
| 更新 | Manageパネルの「Update」タブから。StableとLatest on GitHubを選べる | updateフォルダのバッチを手動実行 |
| モデルの置き場所 | 既定ですべてのインスタンスの共有フォルダ(Desktop Settings → Storageで変更) | 展開したフォルダの中で完結 |
| 壊れたときの戻し方 | スナップショット(版・カスタムノード・Pythonのパッケージごと) | フォルダごとのコピー |
フォルダごとバックアップしたいならPortable版
Portable版は展開したフォルダの中に全部入っているので、フォルダをコピーするだけで「動いていた状態」を丸ごと保存できます。カスタムノードを大量に入れて壊すことが多い人には、この復旧の速さが効きます(Desktop版ではスナップショットが同じ役目をします)。
必須プラグイン「ComfyUI-Manager」の導入
外部ワークフローを読み込むとノードが赤くなる(Missing Node)ことがあります。ComfyUI-Managerを有効にすると、足りないノードを画面から探して入れられます。
ManagerはComfyUI本体に組み込まれていて、Desktop版は最初から有効です。手動インストールでは、依存パッケージを入れてから--enable-managerを付けて起動します(公式のREADME。Portable版の手順はComfyUI Managerの使い方にまとめています)。
pip install -r manager_requirements.txt
python main.py --enable-manager
ComfyUIを体系的に学びたい場合は、Udemyの動画講座でハンズオン形式でも学べます。
実践:WAN 2.2を使った最新動画生成ワークフロー
オープンソースの動画生成モデルWAN 2.2は、テキストから動画(T2V)と画像から動画(I2V)の両方に対応しています。5Bのモデルは、公式で8GBのVRAMに収まるとされています(ComfyUIのオフロードあり)。
ワークフローテンプレート(Template Library)で「Wan2.2」を検索し、14BのT2V(テキストから動画)のテンプレートを選びます(公式)。
- Diffusion Model①:
wan2.2_t2v_high_noise_14B_fp8_scaled.safetensors - Diffusion Model②:
wan2.2_t2v_low_noise_14B_fp8_scaled.safetensors - テキストエンコーダ:
umt5_xxl_fp8_e4m3fn_scaled.safetensors - VAE:
wan_2.1_vae.safetensors
1つでも間違えるとエラーになります。
WAN 2.2の5Bと14B、どちらを使う?
テキストや画像から動画を作るWAN 2.2の公式モデルは5Bと14B(T2V・I2V)の3つで(ほかに音声から動画のS2Vなどもあります)、手持ちのVRAMで選べるものが変わります。いきなり14Bに手を出して落ちるより、まず5Bで通し、足りなければ上げるほうが早く進みます。
| モデル | できること | VRAMの目安 |
|---|---|---|
| 5B(TI2V) | テキスト→動画と画像→動画の両対応。まずはこれ | 8GBに収まる(公式・ComfyUIのオフロードあり) |
| 14B T2V | テキストから動画。品質重視 | fp8でも高ノイズ・低ノイズの2本が各14.3GB=16GBでは余裕が少ない(当サイトでは未測定) |
| 14B I2V | 用意した静止画を動かす | 同上 |
モデルファイルはComfyUI/models/配下のdiffusion_models・text_encoders・vaeにそれぞれ置きます。公式テンプレートを読み込むときはComfyUI本体を最新版にしておくこと(古いままだとテンプレート内のノードが欠けて赤くなります)。
WAN 2.2をもっと詳しく
ネイティブ対応版の導入手順、Wan 2.1からの変更点、ワークフローの中身まではWan 2.2でAI動画生成|ComfyUIネイティブ対応の導入手順とWan 2.1からの進化点で解説しています。
2026年に押さえたいComfyUIの最新機能
2026年のComfyUIはサブグラフとワークフローテンプレートで、複雑なワークフローの管理がぐっと楽になりました。最新版を使うなら、この2つは押さえておきたい機能です。
2025年夏に正式リリースされたサブグラフは、関連ノードのかたまりを1つの再利用可能なノードにまとめる機能です。巨大化したワークフローを畳んで見通しよくでき、v0.3.66以降はサブグラフ内のパラメータをパネルから直接編集できます。加えて公式のワークフローテンプレートライブラリから定番構成を読み込めるので、ゼロから組まずに始められます。まずは公式テンプレートを土台に、よく使う処理をサブグラフ化していくのが2026年の効率的な使い方です。
ComfyUIを最新版に更新する方法と、壊れたときの戻し方
ComfyUIは更新の速いソフトです。新しいモデルの公式テンプレートは最新版でないとノードが欠けて動かないことが多く、かといって何も考えず更新すると今まで動いていたカスタムノードが止まります。安全な順番を決めておくと事故りません。
更新のやり方(Desktop版/Portable版)
Desktop版は、Manageパネルの「Update」タブから更新します。更新チャネルはStableとLatest on GitHubの2つで、普段はStableで十分です。出たばかりのモデルを試したいときだけLatestに切り替えます。なおアプリ本体の更新とComfyUIエンジンの更新は別物です。
Portable版はupdateフォルダの中のバッチを実行します。ここで普段の更新と、依存関係ごと入れ直すバッチを取り違えないでください。
| バッチ | やること | 使いどき |
|---|---|---|
update_comfyui.bat |
ComfyUI本体を開発版の最新に更新 | 普段の更新はこちら(公式) |
update_comfyui_stable.bat |
ComfyUI本体を安定版の最新に更新 | 安定版で使いたいとき |
update_comfyui_and_python_dependencies.bat |
PyTorchを含む依存関係を丸ごと入れ直す | メジャーバージョン更新時や、依存の不具合を解消したいときだけ |
⚠️ 下のバッチを気軽に実行しない: PyTorchごと入れ直すため、既存の設定と衝突してカスタムノードが動かなくなることがあります。実行直後にTorch not compiled with CUDA enabledが出てGPUを見失うケースも報告されています。いま問題なく動いているなら触らないのが正解です。GPUを見失ったときの復旧はComfyUIでGPUが認識しない原因と解決策にまとめています。
更新して壊れたら戻す(Desktop版はスナップショット・Portable版はGit)
Desktop版は、インスタンスのスナップショット(ComfyUIの版・カスタムノード・Pythonのパッケージ)を保存して戻せます(公式)。Portable版や手動インストールのComfyUI本体はGitで管理されているので、更新前の状態に巻き戻せます。ターミナルでComfyUIのフォルダに入り、履歴から戻したい地点を選ぶだけです。
git log --oneline # 更新履歴を確認する
git checkout <コミットID> # その時点まで戻す
git checkout master # 最新版に戻したくなったら
ただし戻せるのはComfyUI本体だけで、入れ直したPyTorchやカスタムノードは戻りません。ここが一番はまりやすいところなので、大きい更新の前にPortable版ならフォルダごとコピーしておくのが結局いちばん確実です。
まとめ:ComfyUIでAIクリエイティブを次の次元へ
ComfyUIは初期の学習コストこそかかりますが、GGUFやカスタムノードを駆使すれば一般的なPCスペックでも最先端のAI生成が可能です。まずはComfyUI Desktopをインストールし、Fluxの基本ワークフローを動かすところから始めてみましょう。
「自分のPCで動くか不安」という方は、GPUを用意せずクラウドでComfyUIを試す方法もあります。ConoHa AI CanvasならブラウザからComfyUI・AUTOMATIC1111を使え、面倒な環境構築なしで今日から画像生成を始められます。料金と始め方はConoHa AI CanvasでComfyUIを動かす手順にまとめています。
ノードが赤くなって動かないときの対処法は?▼
VRAM不足でクラッシュする場合は?▼
--lowvramは、今のComfyUIでは動的なVRAM管理が有効なら何もしない(無効のときはテキストエンコーダをCPUで動かす)とされているので、これだけで直るとは限りません(ComfyUIのcli_args.py)。詳しい対処法はCUDA out of memoryエラーを完全解決する7つの方法を参照。ComfyUIを最新版に更新するには?▼
updateフォルダのupdate_comfyui.batを実行してください。同じフォルダにあるupdate_comfyui_and_python_dependencies.batはPyTorchごと入れ直すため、メジャー更新や依存の不具合時だけに使います。
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