仕事で使うなら FLUX.1 [schnell](Apache 2.0・1〜4ステップで生成)。個人の制作・研究なら [dev](非商用ライセンス)、ローカル環境なしでAPIから使うなら [pro] / 1.1 Ultra を選ぼう。
「Dev・Schnell・Proで何が違うの?」「自分のGPUで動かせる?」——この記事では3モデルのライセンス・画質・VRAM要件を整理し、ローカル環境を構築したい人向けの最短ルートを解説する。
FLUX.1とは?
元Stability AIのコアメンバーが設立したBlack Forest Labs(BFL)が2024年8月に公開した画像生成AI。120億(12B)パラメータの整流フロー・トランスフォーマーを採用している(BFLのモデルカード)。ローカルではComfyUIで動かす人が多く、ComfyUIの公式ドキュメントにもFLUX.1のワークフローがある。
Dev・Schnell・Proは何が違う?3モデルを徹底比較
FLUX.1 [dev]:最高品質・非商用限定のオープンウェイト
[pro]からガイダンス蒸留で作られたオープンウェイト(BFLのモデルカード)。ステップ数が多く(20〜50)、[schnell]より生成は遅い。ライセンスは非商用で、モデルを動かしてよいのは個人の研究・学習・趣味や、企業の本番でない評価などの非商用の目的に限られる(BFLのライセンス(FLUX [dev] Non-Commercial License))。
⚠ 仕事で使う画像づくりに[dev]は使えない
ライセンスは、対価を得る活動やエンドユーザーに関わる利用を「非商用の目的」に含めていない。広告や販売物を作る作業に[dev]を使うこと自体が、ライセンスの範囲外になる。一方で、生成物(Outputs)については「商用目的を含め、あらゆる目的に使える」と書かれている(生成物で競合するモデルを学習するのは不可)。仕事で使うなら[schnell]か、BFLの有償ライセンス(公式のLicensingページ)を選ぶ。
FLUX.1 [schnell]:商用OK・超高速のアジャイルモデル
Apache 2.0ライセンスで完全商用利用可能で、潜在空間の敵対的拡散蒸留(LADD)により1〜4ステップで生成できる(BFLのモデルカード)。仕事の画像づくりやサービスへの組み込みにも使える。なお次の世代のFLUX.2では、[klein] 4BもApache 2.0だ。
FLUX.1 [pro] / 1.1 Pro Ultra:APIで使うモデル
重みは公開されず、BFLのAPIから使う。「FLUX1.1 [pro] Ultra」は最大4MP(約400万画素)で出力でき、Rawモード(公式の説明=より自然で作り込まない見た目・スナップ写真向け)がある(BFLのAPIドキュメント)。ローカルのGPUは要らず、API の利用料がかかる。
一目でわかるFLUX.1モデル比較表
| モデル | ライセンス | 商用 | 画質 | 速度(ステップ) | VRAM目安 |
|---|---|---|---|---|---|
| FLUX.1 [dev] | Non-Commercial | ❌(仕事での利用) | ★★★★★ | 20〜50(遅い) | 24GB〜 |
| FLUX.1 [schnell] | Apache 2.0 | ✅ | ★★★★☆ | 1〜4(超速) | 24GB〜 |
| [pro] / Ultra | 有償API | ✅ | ★★★★★+ | API処理 | 不要 |
VRAM別の動かし方:6GBのGPUでも動く?
FP16(無圧縮)の[dev]のファイルは約23.8GB(BFLのHugging Face)。量子化したモデルと、載り切らない分をシステムメモリへ逃がすComfyUIの仕組みを使えば少ないVRAMでも動かせるが、そのぶん遅くなる。各フォーマットの詳細な画質差はFLUX.1量子化比較ガイドを参照してほしい。
12〜16GBのGPU(RTX 4070 Ti等)はFP8かGGUF Q8、6〜10GBのGPU(RTX 3060等)はGGUF Q4/Q5が候補になる(画質の差は上の比較ガイド)。OOMエラーが続く場合はCUDAエラー解決ガイドも参考にしよう。
ComfyUIの省メモリの起動オプション
--lowvram:Dynamic VRAMが有効なら何もしない。無効のときはテキストエンコーダーをCPUで動かす(ComfyUIの起動オプションの定義)。NVIDIAのGPUでPyTorch 2.8以上ならDynamic VRAMが既定で有効で、載り切らない分は自動でシステムメモリへ逃がす--cpu-vae:VAEをCPUで動かす(遅くなる)- ⚠
--cpu-text-encoderという起動オプションは無い(付けると起動時にエラー)
商用利用で踏んではいけない「マージモデルの罠」
DevとSchnellをマージしたモデルがコミュニティに出回っている。[dev]の重みを混ぜたモデルは、[dev]の改変版・[dev]に基づく作品=ライセンスの「派生物」にあたり、[dev]の非商用ライセンスに従う。配布者が「Apache 2.0」と書いていても、[dev]を混ぜていれば[dev]の条件は外れない。仕事で使うなら、BFLが配布する[schnell]そのものを使うのが確実だ。
まとめ:用途別FLUX.1選択フロー
BFLが配布する[schnell]そのものを使う。[dev]を混ぜたマージモデルは[dev]のライセンスに従う。
24GBならFP16、12〜16GBならFP8。仕事で使う画像はつくらない(ライセンスの範囲外)。
1.1 Ultraは最大4MP・Rawモードあり。APIの利用料がかかる。
ComfyUIは載り切らない分をシステムメモリへ逃がして動かすので、遅くなる(--cpu-text-encoder は無い起動オプション)。
FLUX.1 [schnell] は本当に商用利用できますか?▼
VRAM 8GBのRTX 3060でFLUX.1は動きますか?▼
--cpu-text-encoder という起動オプションはComfyUIに無く、付けると起動時にエラーになります(ComfyUIの起動オプションの定義)。DevとSchnellの画質差はどれくらいありますか?▼
FLUX.1 UltraのRawモードとは何ですか?▼
次世代FLUX.2はどんなモデルですか?▼

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