画像・動画の生成AIは、モデル本体のほかにテキストエンコーダーとVAEもダウンロードします。ComfyUI公式の構成どおりに足すと、1つのモデルで一式約18〜40GB、画像1種と動画2種で約99GBになります。よく使うモデルは内蔵のNVMe SSD(モデル用に2TBが目安)、しばらく使わないモデルは外付けSSDやNASへ、と分けるのが現実的です。
FLUXやWanを入れ始めると、Cドライブの空きがあっという間に減ります。この記事では、主なモデルの「一式で何GBか」を配布ページのファイルの大きさから足し上げ、必要な容量の見積もり方と、SSD・外付けSSD・NASのどこに置くかの決め方をまとめます。ComfyUIそのものの入れ方はComfyUIの使い方完全入門で扱っています。
生成AIのモデルファイルは何GB?
ComfyUIの公式ドキュメントが各モデルに示している「置くファイルの組み合わせ」どおりに、Hugging Faceの配布ページのファイルの大きさを足しました。本体だけでなく、文章を読み取るテキストエンコーダーと、画像を復元するVAEも要る点に注意してください。
| モデル(公式の構成) | 本体 | テキストエンコーダー・VAEなど | 一式 |
|---|---|---|---|
| FLUX.1 dev(画像) | 23.80GB | 10.37GB | 34.17GB |
| Wan 2.2 14B 文章→動画(FP8版) | 14.29GB×2 | 6.99GB | 35.58GB |
| Wan 2.2 5B(文章・画像→動画) | 10.00GB | 8.15GB | 18.14GB |
| HunyuanVideo 1.5 720p 文章→動画 | 16.65GB | 12.34GB | 29.00GB |
| LTX-2.5(int8版・動画) | 21.50GB | 18.21GB | 39.71GB |
出典=ComfyUI公式ドキュメントの各モデルのページ(置くファイルの組み合わせ)と、Black Forest Labs・Comfy-Org・LightricksのHugging Faceのファイル一覧(2026年10月10日に確認)。GBは10億バイト単位。
版でも大きさは変わります。Wan 2.2 14Bの画像→動画を公式どおりFP16版で入れると、本体2つで57.16GBです。一方、テキストエンコーダーとVAEは同じ系列で使い回せるので、文章→動画に画像→動画(FP8版)を足しても増えるのは28.59GBだけです。
必要な容量はどう見積もる?
見積もりは「使うモデルの一式」を足し、使い回せるファイルを1回だけ数えるのが基本です。上の表のFLUX.1 dev・Wan 2.2 14B・HunyuanVideo 1.5を入れると合計98.75GB、LTX-2.5も足すと138.46GBになります。当サイトの検証機のモデル置き場も、duで集計した実測で合計127GBでした(ComfyUIを複数インスタンスで動かす記事)。これにLoRA(1本0.3〜1.4GB前後)と、生成した画像・動画の保存先が加わります。
Windowsでは容量が小さく表示される
製品やHugging Faceの「GB・TB」は1,000単位です(SamsungのT7のデータシートにも「1GB=1,000,000,000バイト」とあります)。Windowsは1,024単位で計算して表示するので、2TBのSSDは約1.82TB、34.17GBのファイルは約31.8GBと表示されます。
動画のモデルを1つ入れるだけで約30〜40GB使うので、OSやゲームと同じ1TBのSSDに置くと、すぐに取り合いになります。目安は次のとおりです。
- 画像のモデルが中心:モデル用に1TB
- 動画のモデルも試す:モデル用に2TB
- 動画のモデルを何種類も持ち、LoRAも作る:4TB、または内蔵SSD+NASの2段
SSD・外付けSSD・NASのどこに置く?
置き場所が効くのは、主にモデルを読み込むときです(ComfyUIを起動し直したときや、モデルを切り替えたとき)。カタログの最大速度で、FLUX.1 dev一式(34.17GB)を読む時間を割り算すると、置き場所ごとの差がはっきりします。
| 置き場所(例) | カタログの最大の読み込み速度 | 34.17GBを読む最短時間(計算) |
|---|---|---|
| 内蔵NVMe SSD(PCIe 4.0・WD_BLACK SN850X) | 7,300MB/s | 約4.7秒 |
| 内蔵NVMe SSD(PCIe 4.0・シリコンパワー UD90) | 5,000MB/s | 約6.8秒 |
| 外付けSSD(USB 3.2 Gen 2・Samsung T7) | 1,050MB/s | 約32.5秒 |
| NASのHDD(Seagate IronWolf) | 180MB/s(シリーズの最大) | 約190秒 |
| NAS(2.5GbEでつなぐ) | 312.5MB/s(2.5Gbpsを8で割った上限) | 約109秒 |
速度は各メーカーの公式の最大値(連続読み込み)。実際はこれより遅くなるので、時間は「これより速くはならない」目安です。NASは、ディスクの速さとネットワークの上限の遅いほうで決まります。
ここから、役割はこう分けられます。
- よく使うモデル:内蔵のNVMe SSD。読み込みの待ちが一番短い
- しばらく使わないモデル・別のPCへ持ち出すモデル:外付けSSD。USB 3.2 Gen 2なら1分かからずに読める
- モデルの保管庫・複数のPCで共有:NAS。直接読ませると遅いので、使うときに内蔵SSDへコピーする使い方が向く
モデルの置き場所をComfyUIのフォルダの外にしたいときは、ソース版・ポータブル版ならextra_model_paths.yamlで別のフォルダを読ませられます(ComfyUI公式の見本)。旧版のデスクトップ版(Legacy Desktop)は設定ファイルの名前と場所が違うので、複数インスタンスの記事の手順を見てください。今のデスクトップ版(Comfy Desktop)は、Desktop Settings → Storage で共有のモデルフォルダを設定します(公式)。内蔵SSDを増やす作業そのものはNVMe SSDの増設・換装手順にまとめています。
どれを選べばいい?役割ごとの基準と例
基準は、内蔵SSDは「PCIe 4.0のM.2 2280」と容量、外付けSSDは「USB 3.2 Gen 2以上」、NASは「2.5GbE」とベイの数です。PCのM.2スロットがPCIe対応で2280が入るかは、先にPCの仕様で確かめてください。以下は、メーカーの公式で仕様を確かめた例です。
動画のモデルは、容量だけでなくVRAMも多く使います。GPUのほうの条件はローカルAI動画生成のGPU/VRAM選びで、モデルごとに比べています。
まとめ
モデルの容量はテキストエンコーダーとVAEまで含めた一式で見積もります。公式の構成なら1モデル約18〜40GB、画像1種と動画2種で約99GB。よく使うモデルは内蔵のNVMe SSD(モデル用に2TBが目安)に、使わないモデルは外付けSSDやNASへ。NASは保管庫にして、使うときに内蔵SSDへコピーするのが扱いやすい分け方です。

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