結論:ローカルで動かせる動画生成モデルは、公式が示す必要なVRAMがモデルごとに大きく違います。ComfyUIで最も軽いのはWan 2.2 5B(ComfyUI公式は「オフロードありでVRAM 8GBに収まる」)、HunyuanVideo 1.5は公式の最小が14GB(オフロードあり)でComfyUI公式は24GBの家庭用GPUを想定、LTX-2.5(22B)は公式がVRAMの数字を出していません。幅広く試すなら16GB、HunyuanVideo 1.5を想定どおりに回すなら24GB以上が、公式の数字から見た当サイトの目安です。
AI動画生成をローカルで回すと、生成した本数や秒数で料金は増えません。ただしモデルの選び方で必要なVRAMが数倍変わります。この記事では、Wan 2.2・HunyuanVideo 1.5・LTX-2.5などの公式の条件を出典つきで並べ、VRAM容量と予算の目安を整理します。画像生成側のGPU選びはAI画像生成のGPU/VRAM選びをどうぞ。
この記事の数字の出どころ
VRAMの条件・ファイルの大きさ・公開日は、各モデルの公式README・Hugging Faceの配布ページ・ComfyUI公式ドキュメントを2026年10月6〜10日に確認した値です。当サイトは、この記事の動画モデルを実機で動かしていません。
モデル別の公式の条件は?
同じ「動画生成」でも、5Bから22Bまでモデルの大きさが違い、公式の示し方(ComfyUIでの目安か、公式スクリプトでの条件か)も違います。下の表は出典ごとに書き分けています。
| モデル(公開) | 公式が示すVRAMの条件 | ファイルの大きさ(ComfyUI用など) | ライセンス |
|---|---|---|---|
| Wan 2.2 5B(2025年7月) | ComfyUI:オフロードありで8GBに収まる/公式スクリプト:24GB以上(RTX 4090など) | fp16版10.0GB | Apache 2.0 |
| Wan 2.2 14B(2025年7月) | 公式スクリプト:80GB以上(ComfyUI公式のページに目安なし) | FP8版は高ノイズ用・低ノイズ用の2ファイル(各14.29GB) | Apache 2.0 |
| Wan 2.1 1.3B(2025年2月) | 8.19GB | 2.84GB | Apache 2.0 |
| HunyuanVideo 1.5・8.3B(2025年11月) | 公式README:最小14GB(オフロードあり)/ComfyUI公式:24GBの家庭用GPUで動くとしている | fp16版16.65GB/fp8版8.33GB | Tencent Hunyuan Community License |
| HunyuanVideo(初代・2024年12月) | 最小60GB(720p)・45GB(544p)、推奨80GB | FP8の重みで約10GB減 | Tencent Hunyuan Community License |
| LTX-2.5・22B(2026年7月) | 公式の最適化の文書は相対的な比較だけで、VRAMの絶対値を示していない(足りないときはFP8化・オフロードを案内) | 本体:bf16版42.02GB/int8版21.5GB/NVFP4版18.72GB、テキストエンコーダ(Gemma 4 12B):bf16版26.26GB/int8版15.37GB | LTX-2.x Community License(Hugging Faceで利用申請) |
出典=Wan 2.1・Wan 2.2・HunyuanVideo・HunyuanVideo 1.5・LTX-2の公式README(GitHub)、Comfy-Org・Lightricks・TencentのHugging Faceのページ、ComfyUI公式ドキュメント(Wan 2.2・HunyuanVideo 1.5)。2026年10月6〜10日に確認。LTX-2.5の公開はHugging Faceのページの作成日。
Wan 2.2の「24GB以上」は5Bを公式スクリプトで動かすときの条件で、ComfyUIでは同じ5Bが8GBに収まるとされています。どの道具で動かすかで、同じモデルでも必要なVRAMの見え方が変わります。ComfyUIでのWan・FLUXの導入とファイルの置き場所はFLUX/Wanをローカルで動かす記事にまとめています。
VRAMは何GBを選べばいい?
公式の数字から見ると、8GBで入口に立て、16GBで選べるモデルが増え、24GB以上でHunyuanVideo 1.5を公式の想定どおりに回せます。
8〜12GB:Wan 2.2 5B・Wan 2.1 1.3Bから
ComfyUIのオフロードありで8GBに収まるとされるWan 2.2 5Bと、公式に8.19GBのWan 2.1 1.3Bが入口です。テキストからも画像からも動画を作れる5B(TI2V)から始めるのが手軽です。
16GB(RTX 5060 Ti 16GB版・RTX 5070 Ti・RTX 5080):選べるモデルが増える
HunyuanVideo 1.5は公式の最小(14GB・オフロードあり)を上回ります。Wan 2.2 14BのFP8版(各14.29GB)やLTX-2.5のint8版(21.5GB)は、VRAMに載り切らない分をメインメモリに逃がしながら動かすことになり、そのぶん遅くなります。画像生成で、同じモデル(GGUF)のまま空けておくVRAMの量だけを変えて測った当サイトの結果では、載り切らない量1,000MiBにつき、1ステップあたり約0.42〜0.60秒遅くなりました(ComfyUIのVRAM不足の遅さを測った記事)。動画でも同じだけ遅くなるとは限りません。
24GB以上(RTX 5090は32GB):余裕を持たせる
ComfyUI公式がHunyuanVideo 1.5に想定している24GBを満たします。RTX 50シリーズで24GB以上を積むのはRTX 5090(32GB)だけです(NVIDIA公式)。初代HunyuanVideo(最小45〜60GB)やWan 2.2 14Bの公式スクリプト(80GB以上)の条件は、家庭用のGPU1枚では届きません。
GPUの用途別の比較はRTX 5070 Ti/5080/5090はどれを買うべき?も参考にしてください。
予算はどれくらい?
2026年10月4日に各社の公式で確かめた価格(税込・送料別)では、サイコムのカスタマイズの最安が、RTX 5060 Ti(16GB)構成で312,890円〜、RTX 5070 Ti構成で381,230円〜、RTX 5080構成で448,230円〜、RTX 5090構成で915,020円〜でした。FRONTIERの初期構成はRTX 5070 Tiで489,800円〜、RTX 5090で1,299,800円です。GPUごとの構成と価格はローカルAI画像生成のおすすめBTO PC構成で比べています。
VRAMが足りないときは?
- 軽いモデル・量子化版を選ぶ:Wan 2.2 5B、HunyuanVideo 1.5のfp8版、LTX-2.5のint8版・NVFP4版などです。
- 解像度・フレーム数・長さを下げる:ComfyUIのWan 2.2のテンプレートも、VRAMの少ない人向けに小さめのサイズを既定にしています(ComfyUI公式)。
- オフロードを使う:VRAMに載り切らない分をメインメモリに置いて動かす仕組みで、画像生成での当サイトの測定では、載り切らない分だけ遅くなりました。
動画の前に画像生成で感触をつかむなら、ブラウザでComfyUIを使えるConoHa AI Canvasもあります。ただし公式の対応モデルはStable Diffusion 1.5/2.0/2.1/XLで、この記事の動画モデルは対応一覧にありません。
まとめ:使いたいモデルの公式の条件からVRAMを決める
- ComfyUIで最も軽いのはWan 2.2 5B(オフロードありで8GB)
- HunyuanVideo 1.5は公式の最小14GB(オフロードあり)・ComfyUI公式の想定は24GB
- LTX-2.5(22B)は公式がVRAMの数字を出していない=量子化版とオフロードが前提
- 初代HunyuanVideoとWan 2.2 14Bの公式スクリプトは45〜80GB=家庭用GPU1枚では届かない
- 16GBで選べるモデルが増え、24GB以上(RTX 5090)で余裕が出る

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