Blenderで作った3DモデルをUnityに持ち込むなら、FBXエクスポートで「Apply Transform」をONにするのが基本です。この一手間を忘れると、モデルがUnity側でスケール0.01・90度傾きで読み込まれて泣くことになります。この記事では、Blender 5.x(4.5 LTS)からUnity 6.3 LTSへ、メッシュ・テクスチャ・アニメーションを崩さず持ち込む設定を全項目解説します。3DCGを学びながらインフラエンジニアをしている筆者が、実際にハマったポイントも添えます。
BlenderモデルをUnityに持ち込む3つのルート
持ち込み方法は大きく3つあります。結論から言うと、キャラ・アニメ付きはFBX、軽量・PBR重視はglTF(.glb)、試作だけなら.blend直接が使い分けの軸です。
| ルート | 向いている用途 | 注意点 |
|---|---|---|
| FBX(.fbx) | 定番。メッシュ+アーマチュア+アニメーション | Apply Transform必須 |
| glTF(.glb) | 軽量・PBRマテリアルを正確に転送 | glTFastパッケージ推奨 |
| .blend直接 | 試作・1人開発の素早い確認 | 同じPCにBlenderのインストールが必須 |
UnityはAssetsフォルダに置いた.blendを、裏側でローカルのBlenderを呼び出してFBXに変換して取り込みます。つまり.blend直接インポートはBlenderが入っていない環境(CIサーバーや他のメンバーのPC)では動きません。チーム開発なら最初からFBXかglTFで書き出すのが安全です。
エクスポート前にBlender側でやる3つの準備
書き出す前に、Blender側で必ず次の3つを済ませます。ここを飛ばすと、後でUnity側のトラブルとして跳ね返ってきます。
Ctrl+A → 全トランスフォーム。回転・スケールを「1」にリセットしておきます。失敗談:法線が裏返ったまま書き出して半透明に
3DCGを始めた頃、押し出しを多用したメッシュをそのまま書き出したら、Unityで一部の面が消えたように見えました。原因は法線の反転。Blenderで 編集モード → メッシュ → 法線 → 面の向きを外側に を実行し、オーバーレイの「面の向き」で青一色になっているか確認してから書き出す癖をつけました。
FBXエクスポートの設定を全項目解説
ファイル → エクスポート → FBX(.fbx) を開いたら、右側のパネルで次のように設定します。Unityとの座標系・スケールのズレはここでほぼ防げます。
| セクション | 設定 | 理由 |
|---|---|---|
| 含める | 「選択したオブジェクト」にチェック/オブジェクトタイプはメッシュ・アーマチュアのみ | カメラ・ライトを除外する |
| トランスフォーム | トランスフォームを適用:ON | Blender(Z-up)とUnity(Y-up)の座標系の違いを吸収 |
| ジオメトリ | モディファイアを適用:ON | 見た目どおりのメッシュを転送 |
| アーマチュア | デフォームボーンのみ:ON/リーフボーンを追加:OFF | 余分なボーンを排除しリグを軽くする |
| パスモード | 「コピー」+右の埋め込みアイコンを有効化 | テクスチャをFBXに同梱する |
「トランスフォームを適用」をOFFにするとどうなる?
「選択したオブジェクト」で書き出した場合、Apply TransformがOFFだとUnity側でスケールが0.01倍(=1/100の極小サイズ)で読み込まれます。さらにルートがX軸-90度回転した状態になり、子オブジェクトの回転がズレます。ONにしておけば、Unityにそのままの姿勢・等倍で入ります。
Blenderの基本操作やモディファイアにまだ不安がある人は、先に Blender完全入門ガイド で土台を固めておくと、この設定の意味がスッと理解できます。
Unity側でのインポート手順(Unity 6.3 LTS)
書き出したFBXは、UnityのAssets/フォルダにドラッグ&ドロップするだけで取り込めます。あとはマテリアルとテクスチャの再設定だけ確認します。
- FBXを選択 → InspectorのMaterialsタブで「Extract Textures」「Extract Materials」を実行し、テクスチャをプロジェクト内に取り出す
- テクスチャが自動で当たらない場合は、FBXと同名のテクスチャ画像を同じフォルダに置くと自動アタッチされやすい
- マテリアルが白いままなら、Unity側で新規マテリアルを作り、AlbedoにテクスチャをドラッグしてMeshRendererに割り当てる
ここまでで基本の流れは掴めますが、設定項目が多く「毎回どれをONにするんだっけ」となりがちです。BlenderとUnityの連携を最初から手順通りに身につけたいなら、動画講座で全体像を一気に追うのが近道です。
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glTF(.glb)で持ち込む新しいルート
マテリアルの色やPBR質感を正確に運びたいなら、glTF(.glb)が有力です。Blenderから ファイル → エクスポート → glTF 2.0 で「glTF Binary(.glb)」を選び、UnityにはUnity公式のglTFastパッケージ(Package Managerで com.unity.cloud.gltfast を検索)を入れます。.glbをAssetsにドラッグすれば、Prefabとして自動インポートされます。
glTFはDraco圧縮・KTX2テクスチャに対応し、ビルドサイズを小さく保てるのが利点。一方でアニメーション込みのキャラクターはまだFBXのほうが情報の欠落が少なく安定します。背景・小物はglTF、動くキャラはFBXと割り切ると失敗しません。
よくあるトラブルと解決策
モデルが90度傾く・極端に小さい
テクスチャが表示されず真っ白になる
アニメーションがUnityで再生されない
インフラエンジニア視点:エクスポートを自動化する
チームで何十個もモデルを扱うようになると、手作業の書き出しは事故のもとです。インフラ目線で効く自動化が2つあります。
① BlenderのCLIでFBXを自動書き出し。Blenderはヘッドレスで動かせるので、CI/CDに組み込めば「.blendをpushしたら自動でFBX化」も可能です。
blender --background scene.blend --python export_fbx.py
② .blendはGit LFSで管理する。.blendはバイナリなので通常のGitでは差分が肥大化します。Git LFSに載せるか、FBX/glTFを成果物としてコミットする運用が現実的です。ワンクリックで書き出しを定型化したいなら、Blenderの既存エクスポーターをまとめて呼ぶ無料アドオン「Export Helper Pro」(Blender 5対応)も選択肢です。
なお、重いシーンのベイクや一括レンダリングが頻発するなら、マシンスペックが効いてきます。書き出しより前段のレンダリングが遅いと感じる人は Blenderレンダリング高速化の設定 を、そもそもの制作PCを見直したい人は 3DCG向けBTOパソコンの選び方 も合わせてどうぞ。
まとめ:迷ったらFBX+Apply Transform
BlenderからUnityへの持ち込みは、「トランスフォームを適用ON」「メッシュ・アーマチュアのみ」「パスモード=コピー」の3点さえ押さえれば9割うまくいきます。背景・小物はglTF、動くキャラはFBX、と用途で使い分けましょう。
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