Blender 5.2 で保存したファイルは、3.6 では開けません。検証機で試すと、Grease Pencil を含まない立方体だけのファイルでも「blend ファイルではない」と読み込みを拒まれました。5.0 でファイル形式が変わったためで、公式は「4.5 LTS は読めるが、それより古い版は読めない」としています。
逆向きは問題ありませんでした。3.6 で描いた Grease Pencil を 5.2 で開くと新しい形式へ変換され、レイヤー・線・点の数も点の位置もそのままでした。
3.6 と 5.2 を行き来しながら作業する予定なら、先に知っておくべきことがあります。同じ検証機に 3.6.11 と 5.2.1 LTS を入れ、ファイルを往復させて確かめました。
5.2で保存したファイルは3.6で開ける?
開けません。次の3つのファイルを 3.6.11 で開きました。
| ファイル | 3.6.11 で開いた結果 |
|---|---|
| 3.6 で保存したもの | 開ける |
| 3.6 のファイルを 5.2 で開き、保存し直したもの | 開けない |
| 5.2 で新しく作った立方体だけのもの | 開けない |
エラーはどちらも「Failed to read blend file … not a blend file」でした。立方体だけのファイルでも同じなので、中身ではなくファイル形式そのものの問題です。
5.0 のリリースノートには、「大きなデータを扱えるようにファイル形式を変え、ファイルの先頭部分の構造も変わった。4.5 LTS はこの形式を読めるが、それより古い版は読めない」とあります(Blender 5.0 リリースノート「Core」)。実際にファイルの先頭を見ると、3.6 は BLENDER-v306、5.2 で保存し直したものは BLENDER17-01v0500 でした。
検証環境:Windows 11・Blender 3.6.11 と 5.2.1 LTS を同じ機に導入。画面は開かず Python で保存・読み込みを実行(2026年9月23日)。4.5 LTS は検証機に無いので、4.5 で読めるかは公式の記述によります。
5.2では保存時の圧縮が既定でオン
5.0 から、保存時の圧縮が既定でオンになりました(同じリリースノート)。検証機でも、5.2 で新しく作って保存したファイルの先頭は、Zstandard 圧縮の印(28 B5 2F FD)で始まっていました。一方、3.6 の非圧縮のファイルを 5.2 で開いて保存し直したものは非圧縮のままでした。
設定の既定値も読み出して比べました。環境設定の「保存&読込」→「Blend ファイル」にある「Compress File」は、3.6.11 ではオフ、5.2.1 ではオンでした。
| 項目 | 3.6.11 | 5.2.1 LTS |
|---|---|---|
| Compress File(既定値) | オフ | オン |
| 新しく作って保存したファイル | 非圧縮 | 圧縮(Zstandard) |
圧縮されたファイルも、5.2 で開き直すと問題なく読めました(立方体1つのファイルで確認)。ファイルの中身を別のツールで読んでいて非圧縮に戻したい場合は、この「Compress File」をオフにして環境設定を保存してください(公式もその手順を案内しています)。
3.6のGrease Pencilを5.2で開くとどうなる?
Grease Pencil は 4.3 で中身が作り直され、それより前のファイルは開いたときに自動で新しい構造へ変換されます(Blender 4.3 リリースノート「Grease Pencil」)。3.6 で作った Grease Pencil(サンプルの「Monkey」)を保存し、5.2 で開いて数を比べました。
| 項目 | 3.6.11 で保存 | 5.2.1 で開いた後 |
|---|---|---|
| オブジェクトの種類 | GPENCIL(旧形式) | GREASEPENCIL(新形式) |
| レイヤー | 2(Fills・Lines) | 2(同じ名前) |
| 線の本数 | 28本 | 28本 |
| 点の数 | 1,216個 | 1,216個 |
| マテリアル | 6 | 6 |
| 点の位置のずれ | — | 最大0(小数6桁まで) |
点の位置は、両方の版で「レイヤー → 線 → 点」の順に全1,216点の座標を書き出し、同じ順番どうしで比べました。開いた時点で新しい形式に変換され、形は保たれていました。ただし、確かめたのは数と点の位置だけです。線の太さや色の見え方、モディファイアーやアニメーションのついた Grease Pencil は確かめていません。
3.6と5.2を行き来するときの注意
- 5.2 で一度でも保存したら、3.6 には戻れない。3.6 で開き直す可能性があるファイルは、5.2 で開く前に複製を取っておく。
- 4.5 LTS なら 5.x のファイルを読める、と公式は説明している。ただし当サイトは 4.5 で試していません。また Grease Pencil は、4.3 以降で保存すると 4.2 以前では正しく読めないとされています(4.3 リリースノート)。
- 3.6 → 5.2 の方向は、Grease Pencil も含めて開ける。この点は検証機で確認できました。
どの版へ移るかの判断はBlender 3.6 のサポート終了と 4.5・5.2 のどちらへ上げるかにまとめています。Blender の基本操作はBlender 入門ガイドから確認できます。

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