モデルの一部が真っ黒になるのは法線が反転しているのが原因です。まず編集モードで全選択して Shift + N(面の向きを再計算)を試してください。ただし Shift + N はカスタム法線(他ツールから持ち込んだ法線など)には効きません(公式マニュアル)。直らない場合は、マイナススケールとカスタム法線を疑います。
レンダリングしたら一部の面だけ真っ黒。ライトを増やしても変わらない。マテリアルを疑って時間を溶かす前に、法線を確認してください。よくある原因は限られていて、対処も数クリックで終わります。
なぜ黒くなるのか?
面には表と裏があり、法線はどちらが表かを示すベクトルです。法線が内側を向いていると、レンダラーは「この面は裏を向いている」と判断し、光を正しく反射させません。結果、周囲より暗く——ほとんど黒く表示されます。
マテリアルやライティングの問題ではないので、そちらをいくら調整しても直りません。原因はモデルの構造側です。
よくある原因は?
| 原因 | 起きる場面 | 対処 |
|---|---|---|
| 面作成時に法線が反転した | 手動で面を張った・ブーリアン後・インポート後 | Shift + N で再計算 |
| マイナススケールになっている | ミラーや反転コピーを使った後 | スケールを適用してから再計算 |
| カスタム法線が残っている | 他ツールから持ち込んだ後 | 「ベクトルをリセット」で初期化(Shift + N は効かない) |
マイナススケールを見落とさない
オブジェクトを反転コピーすると、スケールに負の値が入ります。公式マニュアルによると、負のスケールのオブジェクトは陰影が反転して見えることがあり、スケールを適用するとき(Ctrl + A ‣ スケール)の「Corrective Flip Normals」で法線も反転されます。スケールを適用してから「面の向き」を確かめ、必要なら法線を再計算してください。
直し方は3つある
編集モードで全選択(A)してから Shift + N。選択した面のうち必要なものだけ向きを反転し、外向きに揃えます(メッシュが閉じている必要はありません=公式マニュアル)。まずこれを試します。
カスタム法線が悪さをしている場合に効きます。面の形状から法線を再構成するため、シェーディングの不整合ごと直ることがあります。
設定されているカスタム法線を消して初期状態に戻します。他ツールからインポートしたモデルで表示が崩れる場合はこれが効きます。
まず「面の向き」を可視化する
直す前に、どこが反転しているかを目で見てください。ビューポートオーバーレイの「面の向き」を有効にすると、面の裏側が赤で表示されます(Blender 3.6では表側が青。最新のマニュアルは裏側の赤だけを説明)。外側に赤が見える面が、向きが逆の面です。これを見ずに闇雲に再計算すると、直ったかどうかも分かりません。
Shift + Nで直らない場合は?
Recalculate Outside(Shift + N)はカスタム法線には効きません(公式マニュアル)。また、内部に余分な面が残っている形状などでは、思った向きに揃わないことがあります。
この場合は次を確認します。
- マイナススケールが残っていないか——Ctrl + A でスケールを適用します。
- 不要な内部の面が残っていないか——ブーリアンの残骸などを削除します。
- カスタム法線が残っていないか——メッシュ → ノーマル → 「ベクトルをリセット」で初期化します。
- 手動で反転する——問題の面だけを選択し、メッシュ → ノーマル → 「反転」で個別に直します。
他ツールから持ち込んだモデルの場合
MayaやZBrushから持ち込んだモデルで表示が崩れる場合、カスタム法線が原因のことがあります。「ベクトルをリセット」で初期化してから、必要に応じてスムーズシェードをかけ直すのが確実です。
また、法線の乱れはテクスチャのベイクも破綻させます。Substance Painterへ持ち込む前に必ず直しておいてください(ベイクエラーの解決策)。
まとめ
モデルが黒いのは法線の問題で、マテリアルやライトの問題ではありません。手順は①「面の向き」で反転箇所を可視化 → ②Ctrl + A でスケール適用 → ③Shift + N で再計算。
それでも直らないなら、カスタム法線や内部の余分な面を疑ってください。Shift + N を過信せず、目で確認しながら進めるのが結局は一番速い方法です。

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