Substance 3D Painterのライセンス認証は、経路が4つある。どれで導入したかによって、詰まる場所も直し方も違う。そして公式ドキュメントは経路の説明までで、実際に出るエラーメッセージの意味までは書いていない。
そこで実機の Substance 3D Painter 12.1.3 が持つ文字列リソースからライセンス関連の項目を抽出し、公式ドキュメントの記載と突き合わせた。以下はその実測値だ。どのライセンスを買うかの比較はSubstance Painter入門ガイドにあるので、ここでは買ったあとに通す話だけを扱う。
認証の経路は4つある
公式ドキュメントが挙げている経路と、それぞれの通し方は次のとおり。
| 経路 | 通し方 |
|---|---|
| Creative Cloud デスクトップ | Creative Cloudアプリから起動する |
| Steam版 | Steamライブラリから直接起動する |
| スタンドアロン(ライセンスファイル) | license.key を所定のフォルダに置く |
| 旧アクティベーションウィザード | 対応バージョンのみ。旧方式 |
⚠️ 旧Substanceアカウントでの認証はもう使えない。公式ドキュメントは「Legacy substance accounts can no longer be used for activation(旧substanceアカウントは認証に使用できなくなりました)」と明記している。また買い切りのライセンスファイルは2022年9月30日以前に発行されたものという位置づけで、これから新規に手に入るものではない。古い解説記事はこの2点で食い違う。
license.key で詰まったら見る3点
ライセンスファイル方式について、公式ドキュメントが挙げている対処はこの3つだけで、他の手順は書かれていない。原因の内訳は公開されていないので割合は言えないが、公式が名指ししている以上、まずここから潰すことになる。
- ファイル名が正確に
license.keyであること。ダウンロード時にlicense (1).keyのようになっていないか確認する - Painterを管理者として実行する
- ウイルス対策ソフトを一時的に無効にする
管理者権限については、アプリ側にも専用のメッセージがある。「ライセンスのインストールに失敗しました。このアクションを実行するには管理者である必要があります。」と、Windows向けに「管理者として次のスクリプトを実行します(右クリックしてから『管理者として実行』を選択)」、macOS向けに「ターミナルを開き、次のコマンドを実行します」という案内が別々に用意されている。
メッセージから原因を逆引きする
ここが本題だ。アプリが持っているライセンス関連のメッセージを抽出すると、詰まり方は次のように分かれる。日本語表記は公式リソースのものをそのまま引いている。
| 表示されるメッセージ | 何が起きているか |
|---|---|
| ライセンスの有効期限が切れました | 期限切れ。更新が必要 |
| このライセンスでは、このバージョンのソフトウェアを使用できません。使用するには、メンテナンスを更新してください | ライセンス自体は生きているが、その版を使う権利が無い |
| ライセンスファイルが古すぎます | ファイルの世代が古い。「新しいバージョンをダウンロード」と「更新されたライセンスをインストール」の2通りの案内がある |
| ライセンスは、このマシンでは使用できません | 別のマシンに紐づいている |
| ライセンスファイルは無効です | ファイルが壊れている/別製品のもの |
| ライセンスでサポートされているソフトウェアバージョンを決定できません | ファイルは読めたが版の判定ができない |
| ライセンスサーバーの不具合が発生しました | 手元ではなくサーバー側 |
| ライセンス情報がありません/ライセンスが選択されていません | そもそも読み込まれていない |
紛らわしいのは2行目だ。「期限切れ」と字面が近いのに、こちらはライセンスが有効でも起動できない状態を指す。支払い状況を見に行っても何も見つからない。買った年より新しい版を入れたときに起きる種類の話で、対処は更新ではなくバージョンを戻すか保守を延長するかになる。
標準ライセンスと浮動ライセンス
文字列リソースには2種類のライセンス種別が定義されている。「タイプ : 標準ライセンス」と「タイプ : %1 ノードのある浮動ライセンス」だ。
浮動ライセンスには同時実行数の上限があり、超えたときのメッセージも用意されている。「%1 を実行中のノードが多すぎます。いくつかのノードが終了するのを待つか、自分が終了します。現在のライセンスで並行して実行できるのは、%2 個のノードだけです。」——チームで席数を共有している場合、これは故障ではなく満席の表示だ。使用状況は「浮動ライセンス使用量: %1/%2」で確認できる。
フォントのライセンスは別問題
「ライセンスのエラー」で検索して迷い込みやすいのがこちらだ。ソフト本体の認証とは無関係で、読み込もうとしたフォント側の制限を指している。
- 「%1 はフォントのライセンスの制限により、読み込みできません」(公式の案内先URL付き)
- 「このフォントはライセンスの制限により使用できません。」
- 「リソースにフォントのライセンス問題が見つかりました。」
本体は正常に動いているので、対処は別のフォントに差し替えることになる。
いま何日残っているか確認する
状態の確認先も文字列から読める。「ライセンス情報…」「ライセンスの詳細」「ライセンスを管理」といった項目があり、そこに「ライセンス : 残 %1 日」「ライセンスの失効日は %1」「ライセンスキー : %1」「%1 ライセンス授与者 %2」が並ぶ。トライアル中や期限が近いときは、起動できなくなる前にここを見ておく。
🔎 実測した範囲:Substance 3D Painter 12.1.3 の文字列リソース(.qm)からライセンス関連の51項目を英日対で抽出し、Adobe公式の「Activation and licenses」ページの記載と突き合わせたところまでが実測値だ。当機のライセンス状態は確認していないし、各エラーを実際に再現してもいない。「このメッセージが出たらこう」の対応づけは、メッセージの文面とドキュメントの記載から読み取ったものになる。オフライン時の扱いと1ライセンスあたりの台数は、公式ページに記載が無かったため本記事でも扱っていない。
まとめ:経路を先に特定する
- 認証の経路は4つ。Creative Cloud/Steam/
license.key/旧ウィザード - 🔴 旧Substanceアカウントでの認証は廃止済み。買い切りのライセンスファイルも2022年9月30日以前の発行分
license.keyの失敗は「ファイル名・管理者権限・ウイルス対策」の3点- 🔴 「期限切れ」と「この版を使えない」は別のメッセージ。後者は支払いの問題ではない
- フォントのライセンス警告は本体の認証と無関係

コメント