VPS選びで後悔する人には共通のパターンがあります。「スペック不足」「スケールアップできない」「コスパだけで選んだ」の3つです。インフラエンジニアとして複数のVPSを使ってきた経験から、契約前に必ず確認すべき5つのチェックポイントと、主要3社の実力を解説します。
VPS選びで後悔する3大パターン
① スペック不足で用途を満たせない
最も多い失敗です。「月額安いから」と最小プランを選んだ結果、Ollamaを動かすためのメモリが足りない・Webアプリが常時スワップしている、という状態に陥ります。VPSは後からスペックを上げる際にデータ移行が必要なケースが多く、初期選定が非常に重要です。
② スケールアップできないプランを選んだ
「さくらのVPSはスケール変更不可」という仕様を知らずに契約し、負荷増大時に詰んだケースがあります。サービスが成長したときに「プランを上げたいが、このVPSではできない」は痛手です。契約前にスケールアップポリシーを必ず確認してください。
③ アフィリエイト記事のランキングを鵜呑みにした
多くのVPS比較記事はアフィリエイト報酬が高い順にランキングされています。報酬と使いやすさは一致しません。この記事では自分の用途で実際に使った感想をもとに解説します。
後悔しないための5つのチェックポイント
① 用途を先に決める
VPSの使い道によって必要スペックは大きく変わります。
| 用途 | 最低メモリ目安 | 補足 |
|---|---|---|
| WordPressブログ | 1〜2GB | 最小プランでOK |
| Webアプリ(本番) | 4GB以上 | DB同居なら8GB推奨 |
| Ollama(7Bモデル) | 8GB以上 | 量子化で4GB可能 |
| Ollama(13B以上) | 16GB以上 | 高スペックプラン必須 |
| ゲームサーバー | 4〜8GB | タイトルによる |
② スペックの最低ラインを確認する
CPUとストレージ種別も重要です。NVMe SSDはSATAの最大14倍高速で、DBやキャッシュ処理の速度に直結します。XServer VPSはAMD EPYCプロセッサ+NVMe SSDを採用しており、I/O重視の用途で有利です。
③ スケール変更の可否を確認する
ConoHa VPSとXServer VPSはプランアップが可能ですが、さくらのVPSはスケール変更不可です。長期的にサービスを育てる計画があるなら、最初からスケール変更ができるVPSを選ぶことが重要です。XServer VPSは4GB以上のプランで50%増設が無料という特典もあります。
④ SLAと監視体制を確認する
ConoHa VPSは全プランでSLA 99.99%を保証しています。99.99%は年間わずか52.6分のダウン許容という意味で、Webサービスの本番運用では重要な指標です。さくらのVPSは24時間有人監視を謳いますが、SLA数値の明示はありません。
⑤ 無料試用期間で実際の操作感を確認する
さくらのVPSは2週間の無料試用があります。管理画面の使いやすさ・SSH接続の快適さ・ドキュメントの充実度は、使ってみないとわかりません。ConoHaは時間課金で1時間単位から試せます(ただし放置コストに注意)。
主要3社を5軸で比較
| 項目 | XServer VPS | ConoHa VPS | さくらのVPS |
|---|---|---|---|
| 最小月額 | 990円 | 751円 | 590円 |
| 4GBプラン(12ヶ月) | 1,800円/月 | 1,343円/月 | 3,227円/月 |
| CPU | AMD EPYC(最新) | Intel | Intel |
| ストレージ | NVMe SSD | SSD | SSD |
| 最大メモリ | 192GB | 128GB | 32GB |
| スケール変更 | ◎(50%増設無料) | ○(可能) | ✕(不可) |
| SLA | — | 99.99%(全プラン) | 24時間有人監視 |
| 無料試用 | なし | 時間課金で検証可 | 2週間無料 |
| 最低契約 | 1ヶ月 | なし(時間課金) | 3ヶ月 |
用途別おすすめVPS
AI・LLM(Ollama・ComfyUI)を動かしたい → XServer VPS
メモリ最大192GB・AMD EPYC・NVMe SSDの組み合わせはAI推論・LLM実行に最適です。Ollamaで13Bモデル以上を動かすなら16GB以上のプランが必要で、XServer VPSはその選択肢が充実しています。
Webサービス本番運用・SLA重視 → ConoHa VPS
SLA 99.99%を全プランで保証しているのはConoHaの強みです。25秒でVPS構築完了・管理画面が直感的でエンジニア以外も使いやすい。4GBプランの12ヶ月コスパは3社中最安です。
まずは無料で試したい → さくらのVPS
2週間の無料試用が使えるのはさくらのVPSだけです。ただしスケール変更不可・最大メモリ32GBという制約を理解した上で選ぶことが重要です。「VPSを触ってみたい」入門用途に向いています。
まとめ:VPS選びのフロー
まず用途とメモリ要件を決め、スケール変更の必要性を判断してください。本番運用でSLAが必要ならConoHa、AI・LLM用途でハイスペックが必要ならXServer VPS、最初に試すだけならさくらのVPS(2週間無料)が最適な選択です。VPSとクラウドの使い分けについては以下の記事も参考にしてください。

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