BTOが届いたら、まず初期不良対応期間のうちに全部動かして確認すること。この期間は販売店ごとに違い、サイコムは到着から30日、FRONTIERは購入日から14日、パソコンショップSEVENは到着から14日です(各社の保証規定・2026年10月11日確認)。過ぎると、送料の負担や交換の扱いが通常の保証に変わります。「週末にゆっくりセットアップしよう」で期間を溶かすのが一番もったいないパターンです。
新しいマシンが届いたら真っ先にゲームや生成AIを回したくなりますが、順番を間違えると損をします。この記事では、初期不良期間という時限を軸に、開封から実運用までを最短で終わらせる手順をまとめます。
なぜ最初の1週間が重要なのか?
BTOには初期不良対応期間があり、この間に不具合を申告すると、送料の負担や交換の扱いが通常の保証より手厚くなります。期間の長さも、どの日から数えるかも販売店ごとに違います。
| 販売店 | 初期不良の期間 | 数え始め | 期間内の扱い |
|---|---|---|---|
| サイコム | 30日間 | 商品が届いた日 | 一度返送し、確認のうえ修理・交換。往復の梱包発送料はサイコムの負担(受注生産のため返品は不可) |
| FRONTIER | 14日以内(連絡も14日以内) | 保証期間の起算日(購入日。確認できなければ工場出荷日) | 修理または同等の製品に交換。連絡後14日以内にリペアセンターへ届かないと、交換ではなく修理 |
| パソコンショップSEVEN | 14日間(延長保証の申込みで31日間) | 商品が届いた日 | 送って確認後、故障箇所を無償で交換。往復の送料は店の負担(返品・返金は不可) |
出典=サイコム「保証・免責事項」・FRONTIERの保証規定・パソコンショップSEVEN公式「BTOパソコンの保証」(2026年10月11日確認)。FRONTIERは届いた日ではなく購入日から数えるので、届いた時点で残りの日数はその分短くなっています。
期間を過ぎると通常の保証になる
初期不良期間を過ぎた不具合は、通常の保証での修理になります。たとえばサイコムは梱包発送料の負担が往復から片道(お客様の負担)に変わり、FRONTIERは交換ではなく修理になります。3社とも初期不良でも一度送り返すので、手元にマシンが無い期間はどちらでもできます。期間内に全機能を触っておくことが、実質的な自衛策です。
開封時に確認することは?
輸送でぶつけられた形跡がないか確認します。凹みがあれば、電源を入れる前に写真を撮っておいてください。後から申告する際の材料になります。
電源ケーブル、マニュアル、納品書、余りのネジ類、ドライバCDやUSBなど。納品書(購入日が分かる書類)は保証の手続きで求められることがあるので、この時点で保管場所を決めます。サイコムは初期不良期間中の外箱の保管を、SEVENはパーツの外箱・保証書・付属品の保管を求めています。
輸送の振動でケーブルやカードが緩んでいないかを確認します。重量のあるGPUは特に見ておく価値があります。3社の保証規定の頁には、サイドパネルを開けて中を見ることを保証の対象外とする記載はありません(2026年10月11日に各頁の本文を読み、「開封」の語も0件。対象外の条項にあるのは改造など)。パーツを外したり足したりする前は、購入先の規約を確認してください。
初日にやる動作確認チェックリスト
ここを済ませないと初期不良かどうかの判断ができません。順番に潰します。
| 確認項目 | 見るところ |
|---|---|
| 起動・BIOS認識 | CPU・メモリ容量・ストレージが表示どおりか |
| 全ポートの通電 | USB全口・LAN・音声・映像出力を1つずつ |
| ストレージ枚数 | 注文した本数・容量が全部見えているか |
| メモリ容量 | タスクマネージャーで実装容量を確認 |
| GPU認識 | デバイスマネージャーとタスクマネージャー |
| 異音 | ファンのカラカラ音・コイル鳴き |
| 高負荷時の安定性 | 30分程度の負荷テストで落ちないか |
USBポートは全部挿して確認する
「1つだけ死んでいた」は数か月後に気づくことが多い不具合です。そのときには初期不良期間を過ぎています。面倒でも初日に全口を試してください。
生成AI・3DCG用途なら追加で見るところ
常用の前に、長時間の高負荷に耐えるかを確認しておきます。ゲームと違い、これらの用途はGPUを平坦に100%で回し続けるためです。
- 30分〜1時間の連続負荷で温度が頭打ちになるか——上がり続けるなら冷却に問題があります。
- クロックが落ちていないか——落ちるならサーマルスロットリングです。判定方法はGPUの夏の熱対策にまとめました。
- 負荷をかけた瞬間に落ちないか——電源容量の疑いがあります(PCが落ちる原因の切り分け)。
この3つは初期不良期間内に確認しておくべき項目です。「使い込んでから発覚した」では対応の選択肢が狭まります。
Windowsの初期設定で先にやるべきことは?
「更新なし」と出るまで再起動を繰り返します。ここを飛ばすと、後で不具合が出たときに切り分けができません。
出荷時のドライバは古いことが多いです。NVIDIAなら公式から入れ直します。生成AI用途ではドライバのバージョンが動作を左右することがあります。
Windows 11では、設定のシステムにある電源の項目の「電源モード」で選びます(Microsoftのサポート)。バランスは性能と電力の釣り合いを取るモード、最適なパフォーマンスは性能を最大にするモードです。変更できないときは、コントロールパネルの電源オプションでカスタムの電源プランが選ばれていないかを確認します。
USBメモリに作成しておきます(Microsoftのサポート)。作るとUSBメモリのデータは消え、個人のファイルは入らないので、ファイルのバックアップは別に取ります。公式は、更新を反映するため毎年作り直すことを勧めています。
データ移行はいつやる?
動作確認が終わってからです。順番を逆にすると、初期不良で交換になったときに移行作業が丸ごと無駄になります。
3DCGや生成AI環境では、モデルファイルやキャッシュが数百GB規模になることも珍しくありません。移行に時間がかかるぶん、確認を先に済ませておく価値は大きいです。
まとめ
やる順番はこれだけです。①外観と付属品の確認 → ②全機能の動作確認(初期不良期間内に)→ ③Windows UpdateとGPUドライバ → ④回復ドライブ作成 → ⑤データ移行。
ポイントは、楽しい作業(環境構築)より先に、期限のある作業(動作確認)を終わらせることです。初期不良期間は、この記事で確かめた3社の通常の条件で14〜30日(SEVENは延長保証の申込みで31日)で、FRONTIERのように購入日から数える店もあります。

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