【2026年版】生成AIを回し続ける電気代はいくら?夏はエアコン分で3割増える

当ページのリンクには広告が含まれています。
generative ai pc electricity cost 2026
🔧 インフラエンジニア歴12年(2026年時点)

生成AIを回す電気代は、1日8時間×30日で月約2,600〜6,700円が目安です(1kWh=31円で計算)。見落としやすいのが夏の上乗せで、PCが出した熱をエアコンが追い出す分、実質3割ほど増えます。使う時間が長いほど、時間で料金がかかるクラウドよりローカルが有利になります(クラウドが向くのは、使う時間が短く、GPUを買う費用を回収しきれない場合です)。

「ローカルなら生成し放題」と言われますが、電気代はゼロではありません。GPUを平坦に100%で回し続ける使い方は、家庭の消費電力としてはかなり重い部類です。この記事では計算式を示したうえで、構成別・使い方別の目安と、下げる方法を整理します。

目次

電気代はどう計算する?

式はこれだけです。

電気代(円) = 消費電力(W) ÷ 1000 × 稼働時間(h) × 単価(円/kWh)

単価は1kWhあたり31円を使います。全国家庭電気製品公正取引協議会が2022年7月22日に改定した目安単価(税込)で、契約プランによって前後しますが概算にはこれで十分です。なお以降の表の金額は、すべてこの式と単価から計算した値です。

ワットモニター(3ピンコンセント対応・kWh計測)

コンセントとPCの間に挟むだけで、消費電力(W)と積算電力量(kWh)が読めます。上の式に入れる数字を推定ではなく実測にできます。デスクトップPCの電源プラグは3ピンが多いため、2ピン専用のモデルだと変換が必要になる点に注意してください。

Amazonで在庫と価格を確認する

単価は上昇傾向にある

2026年度(2026年5月検針分〜2027年4月検針分)の再生可能エネルギー発電促進賦課金は1kWhあたり4.18円で、過去最高を更新しています(経済産業省 2026年3月19日発表)。

一方で値下げ方向の制度は恒久的ではありません。2026年1〜3月使用分に実施された電気・ガス料金支援の電気の補助単価は1〜2月が1kWhあたり3.5円、3月が1.5円で、3月使用分をもって終了しています(経済産業省 2025年12月16日発表)。長期の試算をするなら、単価はやや高めに見ておくのが安全です。

構成別の目安はどれくらい?

GPU単体ではなくシステム全体の消費電力で計算します。下の表は、CPUや周辺機器を含めてGPUの消費電力のおよそ1.3〜1.5倍とした当サイトの目安です。正確な値はワットモニターで測ってください。

構成の目安 システム消費電力 1時間 1日8時間×30日 24時間常時
RTX 5070 クラス 約350W 約11円 約2,600円 約7,800円
RTX 5070 Ti クラス 約450W 約14円 約3,300円 約10,000円
RTX 5080 クラス 約600W 約19円 約4,500円 約13,400円
RTX 5090 クラス 約900W 約28円 約6,700円 約20,100円

RTX 5090は、GPUだけで575W(NVIDIAの公式の値・Total Graphics Power)です。ここにCPUや周辺機器を足すと、システム全体で900W前後になります。

夏はどれくらい上乗せされる?

ここが見落とされがちです。PCが消費した電力は、ほぼ全部が熱として部屋に出ます。冷房中はその熱をエアコンが外へ運び出すため、追加の電力がかかります。

エアコンの効率(COP)をおおむね3とすると、450Wの熱を追い出すのに約150Wが必要。つまりPC本体の消費電力に対しておよそ3割の上乗せになります。

PC単体 冷房込み(+約33%)
RTX 5070 Ti・1日8時間 約3,300円 約4,400円
RTX 5090・1日8時間 約6,700円 約8,900円

だから「別室に置く」は電気代にも効く

人がいない部屋にマシンを置いてリモートで操作すれば、その部屋を冷やす必要がありません。騒音対策として紹介されることが多い構成ですが、夏場は電気代の面でも合理的です。作り方は自宅にローカルAIサーバーを構築する方法にまとめました。

電気代を下げるにはどうする?

  • アンダーボルトする——最も効きます。電圧を下げれば消費電力が落ち、発熱も減るので冷房の上乗せも同時に減ります。性能はほとんど落ちません(手順はこちら)。
  • パワーリミットを85〜90%にする——生成時間は数%伸びますが、消費電力の削減幅のほうが大きくなります。
  • バッチをまとめて回す——アイドル待機の時間が減り、実効効率が上がります。
  • 夜間の安い時間帯を使う——時間帯別プランなら、学習ジョブを夜に寄せるだけで単価が下がります。

クラウドとの損益分岐はどこ?

クラウドは使った時間に料金がかかるので、電気代だけで比べれば、使う時間が長いほどローカルが有利です。たとえばRTX 5070 Tiクラスを24時間×30日回しても電気代は月約1万円ですが、ConoHa AI CanvasのWebUIの無料時間を超えた分の料金(6.6円/分=1時間396円)で同じ時間を使えば約28.5万円になります(2026年10月11日の公式の料金・基本料金は別)。ローカルにはGPU本体の購入費がかかるので、クラウドが安くなるのは、使う時間が短く、その購入費を回収しきれない場合です。

判断の目安はこうなります。

使い方 向いている選択
毎日数時間、常用する ローカル(電気代は月数千円で収まる)
月に数回、まとめて回す クラウド(月単位で解約できる)
24時間常時稼働させたい ローカル(電気代は月約1万〜2万円。時間課金のクラウドより安い)
まだ本格導入か迷っている クラウド(GPUを買う前の見極め)
ConoHa AI Canvasの料金を確認する※ 環境構築不要・月額1,100円〜(WebUIの無料時間つき・超過は6.6円/分)・解約は月末までの予約制

逆に毎日使うならローカルのほうが安上がりです。その場合は、同じ性能でも消費電力の小さい構成を選ぶと長期のコストが変わってきます。

サイコムで電源効率まで含めて構成する※ 構成はパーツ単位でカスタマイズ可・PC本体の梱包発送料は3,850円(税込・2026年10月1日以降の注文)

まとめ

生成AIの電気代は「消費電力 ÷ 1000 × 時間 × 31円」で概算できます。1日8時間なら月約2,600〜6,700円、夏はエアコン分でさらに3割増。

下げる手段としてはアンダーボルトが最優先で、消費電力と冷房負荷の両方を同時に減らせます。そして使用頻度が低いなら、ローカルに固執せずクラウドを併用したほうが総額は安くなります。

生成AIを1日中回すと電気代はいくらですか?
RTX 5070 Tiクラス(システム約450W)を24時間30日回すと、1kWh=31円換算で月約1万円です。RTX 5090クラス(約900W)なら月約2万円。夏場は冷房の上乗せでさらに3割ほど増えます。
なぜ冷房で3割も増えるのですか?
PCが消費した電力はほぼ全部が熱として部屋に放出されるためです。冷房中はその熱を外へ運び出す必要があり、エアコンの効率(COP)を3とすると450Wの熱に対して約150Wの追加電力がかかります。これがおよそ3割の上乗せに相当します。
電気代を減らす一番効果的な方法は?
アンダーボルトです。GPUの電圧を下げると消費電力が落ち、発熱も減るため冷房の上乗せまで同時に減らせます。性能低下はほとんどありません。次点はパワーリミットを85〜90%に制限する方法で、生成時間は数%伸びますが消費電力の削減幅のほうが大きくなります。
ローカルとクラウド、どちらが安いですか?
使用頻度によります。毎日数時間ならローカルが安く、電気代は月数千円で収まります。月に数回まとめて使う程度ならクラウドのほうが総額は安くなります。使わない月は解約しておけるためです(解約は月末までの予約制)。24時間の常時稼働なら、電気代と冷房を合わせてもローカルのほうが安くなります(時間課金のクラウドは、使う時間に比例して料金が増えるため)。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ITインフラエンジニア歴12年、クラウド(AWSがメイン、一部Azure)の実務は4年目(いずれも2026年時点)。社会人向けの3DCGスクールを2026年9月に卒業。Windows 11 + RTX 4070 Ti SUPER の自宅環境で実際に手を動かしながら、インフラ・クラウド・AI・3DCGの技術記事を書いています。

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次