ComfyUIで画像から動画を作る(i2v)なら、公式のビデオテンプレート「Wan 2.2 14B Image to Video」を読み込むのが最短です。つまずきポイントは2つだけ。I2V用ノードを Ctrl + B で有効化することと、denoiseで「元画像の保持」と「動きの大きさ」を天秤にかけること。ここさえ押さえれば動きます。
お気に入りの1枚を動かしたいのに、t2v(テキストから動画)のワークフローに画像を突っ込んでも思ったものが出てこない——i2vは接続と設定が別物です。この記事では、テンプレートの呼び出しから、動きの量をコントロールする勘所までを整理します。
i2vとt2vは何が違う?
t2vはプロンプトからゼロで動画を作りますが、i2vは与えた1枚を起点にして、その続きを動かします。つまり構図・キャラ・色は入力画像でほぼ決まり、プロンプトは「どう動くか」を担当します。
| t2v | i2v | |
|---|---|---|
| 構図を決めるもの | プロンプト | 入力画像 |
| プロンプトの役割 | すべて | 動き・カメラワーク |
| 再現性 | 低い(毎回変わる) | 高い |
| 向く用途 | アイデア出し | 作り込んだ絵を動かす |
だから、まず画像生成で納得のいく1枚を作り込み、それをi2vに渡すという工程分けが効率的です。キャラを固定したいならキャラクターの一貫性を保つ方法と組み合わせてください。
ワークフローはどう用意する?
ComfyUIの「ワークフロー」ボタンから「ビデオ」テンプレートを開き、「Wan 2.2 14B Image to Video」を選びます。自分でノードを組む必要はありません。公式ドキュメントからJSON形式のワークフローを落としてくる方法もあります。
★ここが最大のつまずきどころです。ワークフロー内に「For I2V, use Ctrl + B to enable」と書かれたノードがあります。選択して Ctrl + B を押すまで無効のままなので、気づかないと画像を入れても効きません。
有効化したノードに、動かしたい画像を放り込みます。
赤いノードが出たらComfyUI Managerの「Install Missing Custom Nodes」で解決します。
動きが小さい・破綻する。どこを触る?
調整の主役はdenoiseです。これは入力画像をどれだけノイズ化して再生成するかを決める値で、動きの量と元画像の保持がトレードオフになっています。
| 症状 | denoiseの方向 | 結果 |
|---|---|---|
| ほとんど動かない | 上げる | 動きは出るが元画像から離れる |
| キャラや構図が崩れる | 下げる | 元画像は保たれるが動きは控えめに |
詰め方の順番
低めのdenoiseから始めて、動きが物足りなければ少しずつ上げる。逆から入ると「なぜ別人になったのか」が分からなくなります。プロンプト側は構図を書かず、動きだけを書くのがコツです(「風で髪が揺れる」「ゆっくり瞬きする」など)。
カメラワークは指定できる?
できます。Wan 2.2にはFun Camera Controlがあり、パン・ズーム・回転といったカメラワークをコードで直接指定できます。「なんとなくカメラが動く」のを待つのではなく、意図した動きを出せるのが強みです。
被写体を止めてカメラだけ動かす、といった映像的な作り方ができるため、静止画のクオリティをそのまま活かしたい場合に向いています。
どのモデルサイズを選ぶ?
Wan 2.2には複数のサイズがあり、VRAMが分からないうちは5Bから始めるのが安全です。14Bは品質が上がりますが要求も上がります。
i2vは1枚を起点にするぶん、t2vより破綻しにくい代わりに、フレーム数を増やすとVRAMを一気に食います。まずは短いクリップで通してから、長さを伸ばしてください。VRAM不足の対処はCUDA out of memoryの解決法にまとめています。
手持ちのGPUで14Bが厳しい、あるいは環境構築の前に感触を掴みたいなら、クラウドで試すのが早いです。
まとめ
i2vは公式のビデオテンプレートを読み込み、I2V用ノードを Ctrl + B で有効化するだけで動き出します。ここを見落として「画像を入れたのに効かない」と悩む人が多い箇所です。
あとはdenoiseで動きと保持のバランスを取り、プロンプトには構図ではなく動きを書く。カメラワークまで指定したいならFun Camera Controlを使ってください。

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