結論:DLSS 4.5の超解像はすべてのGeForce RTXで使え、フレーム生成の6X(Dynamic Multi Frame Generation)とDLSS 5はRTX 50シリーズ向けです。AMDはRX 9000(RDNA 4)でFSRの機械学習の機能一式が使え、2026年6月からはRX 7000(RDNA 3)もMLの超解像(FSR Upscaling 4.1.1)に対応しました。画質の好みは、ComputerBaseの読者の盲検でDLSS 4.5が最も多く選ばれています。
NVIDIAの「DLSS 4.5」とAMDの「FSR 4.1」(FSR “Redstone”)は、どちらもAIで低い解像度の画像から高い解像度の画像を作る技術です。この記事では、2026年10月11日に両社の公式の発表と開発者向けの資料で確かめた範囲で、何ができて、どのGPUで使えるかを整理します。当サイトでは両方のGPUを並べてフレームレートを測ってはいません。
DLSS 4.5とFSR 4.1は何が違う?
どちらも「超解像」「フレーム生成」「レイトレーシングのノイズ除去」をAIで行う点は同じです。違いは、機能ごとに使えるGPUの範囲です。
| 機能 | NVIDIA(DLSS 4.5) | AMD(FSR “Redstone”) |
|---|---|---|
| 超解像(AI) | 第2世代のTransformerモデル。すべてのGeForce RTXで、400以上のゲームとアプリ(2026年1月発表) | FSR Upscaling 4.1(2026年3月)→4.1.1(2026年6月)。RX 9000とRX 7000(4.1.1でRX 7000に対応) |
| フレーム生成(AI) | Multi Frame GenerationとDynamic Multi Frame Generation。6Xでは、描いた1フレームにつき最大5フレームを生成。RTX 50シリーズ(2026年3月31日に提供開始) | FSR Frame Generation 4.0.1。RX 9000 |
| レイトレーシングのノイズ除去(AI) | Ray Reconstruction(すべてのGeForce RTX) | FSR Ray Regeneration 1.2。RX 9000 |
| その他 | DLSS 5(3D-Guided Neural Rendering)。RTX 50シリーズ・最初の対応はNBA 2K27(2026年9月) | FSR Radiance Caching 0.9.0(技術プレビュー・RX 9000) |
AMDは、機械学習の機能はRDNA 4(RX 9000)が前提で、一部の機能にはRDNA 3.5以前でも使える従来方式の代わりの動き方があるとしています(AMDの開発者向けの記事・2025年12月10日)。そのあと、超解像だけは2026年6月のSDK 2.3(FSR Upscaling 4.1.1)でRX 7000(RDNA 3)にも広がりました。
出典=NVIDIA(DLSS 4.5の発表・2026年1月6日)・NVIDIA(6Xの提供開始・2026年3月31日)・AMD GPUOpen(FSR SDK)・AMD GPUOpen(FSR Upscaling)。
自分のGPUでは何が使える?
ゲーム側が対応していることが前提です。対応していないゲームでは、どのGPUでも使えません。
| GPU | DLSS 4.5/FSR “Redstone”で使える主な機能(公式の対応範囲) |
|---|---|
| GeForce RTX 50シリーズ | DLSS 4.5の超解像・Ray Reconstruction・Multi Frame Generation(6X・Dynamic)・DLSS 5(対応ゲームのみ) |
| GeForce RTX 40〜20シリーズ | DLSS 4.5の超解像(NVIDIAアプリで対応ゲームを上書きできる)・Ray Reconstruction。6XのフレームとDynamic Multi Frame Generation、DLSS 5はRTX 50向け |
| Radeon RX 9000シリーズ | FSR Upscaling 4.1.1・FSR Frame Generation 4.0.1・FSR Ray Regeneration 1.2 |
| Radeon RX 7000シリーズ | FSR Upscaling 4.1.1(MLの超解像)。フレーム生成とRay RegenerationはRX 9000向け |
AMDによると、FSR 3.1以降を組み込んだゲームは、今後のドライバー(AMD Software: Adrenalin Edition)でML版のFSR Upscaling 4.1.1に自動で切り替えられる対象になります(RX 9000・RX 7000・DirectX 12のみ)。フレーム生成の自動の切り替え(FSR Frame Generation 4.0.1)は、FSR 3.1.4を組み込んだゲームとRX 9000が対象です。
画質はどちらが好まれている?
ドイツのComputerBaseが2026年2月に行った読者の盲検では、DLSS 4.5が最も多く選ばれました。
4K(Ultra HD)で、DLSS 4.5とFSR Upscaling AI(どちらもQualityモード)とネイティブの3つを、6本のゲームで見比べて「いちばん画質がよい」ものを選ぶ形式です。合計6,747票の内訳は、DLSS 4.5が48.2%、ネイティブが24.0%、FSRが15.0%、「同じくらい」が12.8%でした(ComputerBaseの集計・2026年2月17日)。
この盲検は「いちばん」を1つ選ぶ形なので、2番目以降の好みは分かりません。また、当時のFSRの超解像は4.1の前の版です。フレームレートは、ゲーム・設定・GPUの組み合わせで大きく変わるので、買う前は使いたいゲームの検証記事で確かめてください。
3DCG(Blender・UE5)ではどう扱う?
Unreal Engine 5では両社とも公式のプラグインがあります。BlenderのCyclesのノイズ除去は、DLSSやFSRではなくOpenImageDenoiseかOptiXです。
Unreal Engine 5:NVIDIAは公式のDLSSのプラグインで、Multi Frame Generation・Dynamic Multi Frame Generation・Ray Reconstruction・超解像・DLAAを使えるとしています(NVIDIAの開発者向けページ)。AMDのFSRのプラグインは2026年8月27日にUnreal Engine 5.8に対応し、FSR Upscaling 4.1.1でRX 7000にも対応しました(AMD GPUOpen)。
Blender:Cyclesのノイズ除去(デノイザー)は、IntelのOpenImageDenoiseとNVIDIAのOptiXから選びます(Blenderのマニュアル)。DLSSやFSRを選ぶ設定は、マニュアルのこの項目にはありません。レンダリングを速くする方法はBlenderレンダリング高速化ガイドにまとめています。
DLSS 5は何が違う?
DLSS 5は、超解像やフレーム生成とは別の「3D-Guided Neural Rendering」という技術で、2026年9月にNBA 2K27で提供が始まりました。
NVIDIAは2026年3月16日のGTCでDLSS 5を発表し、照明や材質の見え方をAIで写真に近づける技術と説明しています。2026年9月1日の告知では、NBA 2K27ですべてのGeForce RTX 50シリーズ(ノートPCを含む)とGeForce NOW向けに提供されています(NVIDIAの発表・9月1日の告知)。対応ゲームはまだ少ないので、DLSS 5を目的にGPUを選ぶなら、遊びたいゲームが対応しているかを先に確かめてください。
まとめ:GPU選びで見るところ
| こんな人 | 見るところ |
|---|---|
| 6Xのフレーム生成やDLSS 5も使いたい | RTX 50シリーズ(対応ゲームか確認) |
| 今のRTX 20〜40で画質を上げたい | DLSS 4.5の超解像(NVIDIAアプリの設定) |
| Radeonで機械学習の機能を一通り使いたい | RX 9000シリーズ |
| 今のRX 7000で画質を上げたい | FSR Upscaling 4.1.1に対応したゲーム・ドライバー |
| UE5で制作する | どちらも公式プラグインあり(使うGPUに合わせて選ぶ) |

コメント