SkillsとSubagentsの使い分けは「試行錯誤の過程をメインの会話に残したいかどうか」で決まります。Subagentは独立したコンテキストで動き、結果の要約だけを親に返す——だから探索の過程で会話が汚れません。Skillsは手順や規約を再利用可能な形で持たせる仕組みで、役割が違います。
どちらも「Claudeに専門性を持たせる」機能なので混同されがちですが、解決している問題が別です。この記事では違いを整理したうえで、実際の作り方と併用の方法までまとめます。
SubagentsとSkillsは何が違う?
| Subagents | Skills | |
|---|---|---|
| 解決すること | コンテキストの分離 | 手順・知識の再利用 |
| コンテキスト | 独立。要約だけ親に返る | メインと同じ |
| 定義 | YAMLフロントマター(name/description/model/ツール許可) | SKILL.md |
| 向く場面 | 大量の探索、並列作業 | 毎回同じ手順を踏む作業 |
判断基準はシンプルです。その作業の試行錯誤をメインセッションに残したくないならSubagent。「20ファイル読んで該当箇所を探す」ような作業をメインで走らせると、その全部が会話に積み上がります。Subagentなら結果だけが返ってきます。
Subagentはどう作る?
/agents を実行する対話形式で作成できます。最初はこれが一番早いです。
ここが最重要です。Claudeは description を見て「この作業はこのSubagentに投げるべきか」を判断します。何をするかだけでなくいつ呼ぶべきかを書いてください。
allowed/disallowed でツールを制限できます。調査専用のSubagentに書き込み系ツールを渡さない、といった設計が可能です。
Subagentごとにモデルを選べます。単純な探索タスクなら軽いモデルに寄せてコストを抑える、という使い方ができます。
descriptionの書き方で呼ばれるかが決まる
「コードを調査します」だけだと呼ばれません。「複数ファイルにまたがる実装箇所を特定したいときに使う」のように発動条件を書くと、意図したタイミングで呼ばれるようになります。
Skillsはどう作る?
SKILL.md に手順や規約を書きます。frontmatter で挙動を調整でき、実務で効くのが effort フィールドです。
| effort | 向く作業 |
|---|---|
low |
機械的な定型作業(フォーマット変換、決まった手順の実行) |
high |
設計レビューなど、高い精度が要る判断 |
推論の深さを作業ごとに変えられるので、定型作業を low に落とすだけでトークン消費が目に見えて減ります。全部を high で回す必要はありません。
併用するとどうなる?
2026年7月時点では、SkillsとSubagentsは組み合わせて使えます。設定として次のようなことができます。
- Subagent内でSkillを実行する(
context: fork)——手順を持たせたうえで、コンテキストは分離する - Subagentにあらかじめスキルをプリロードする——毎回読み込ませる手間が省ける
「規約に従って調べてほしいが、調べる過程は見せなくていい」という要求は実務でよく出ます。この組み合わせがちょうどそこに当たります。
使いどころを間違えないために
何でもSubagentにしない
Subagentは起動のたびにコンテキストを再構築するため、数回のツール呼び出しで終わる作業には割に合いません。1ファイル読んで直す程度なら、メインでやったほうが速く安く済みます。効くのは、探索が広い・並列に走らせられる・過程が長い、のいずれかに当てはまる場合です。
逆にSkillsは軽いので、迷ったら作っておいて損はありません。ただし数が増えると「どれが呼ばれるべきか」が曖昧になるので、description は具体的に書いてください。
ローカルLLMで代替できるか
コスト面からローカルLLMでの置き換えを検討する人もいますが、SubagentsやSkillsのようなエージェント機能は、モデルの指示追従性能に強く依存します。ローカルで動く規模のモデルだと、複雑な委譲判断は現状かなり厳しいのが実情です。
用途を分けて、定型のコード補完はローカル、設計や横断的な調査はクラウド、という併用が現実的です。ローカル側の構成はローカルLLMのモデル選びにまとめました。
まとめ
コンテキストを汚したくないならSubagent、手順を再利用したいならSkills。この一文で使い分けは足ります。
そして併用が可能なので、「Skillで手順を定義し、Subagent内で実行してコンテキストを分離する」という組み方が実務では強力です。まずは /agents で1つ作ってみて、感触を掴むのが早道だと思います。

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