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Terraform vs Ansibleの違いと使い分け【2025年版】|IaCツール徹底比較

Terraform vs Ansibleの違いと使い分け【2025年版】|IaCツール徹底比較

TerraformとAnsibleの違いは、インフラエンジニアやDevOps担当者なら必ず押さえておきたいテーマです。
どちらも「IaC(Infrastructure as Code)」を実現する代表的なツールですが、
Terraformはクラウド構築、Ansibleは構成管理 に強いという明確な違いがあります。

私自身、最初にTerraformを学んだとき「Ansibleでも同じことできるのでは?」と思い、
1つのツールで全部やろうとして失敗した経験があります。

この記事では、Terraform vs Ansible の違いを2025年の最新視点で整理し、
どのように使い分ければ良いか、実例を交えてわかりやすく解説します。
目次

Terraformとは?(インフラ構築に強いツール)

Terraformは インフラ環境をコードで定義し、再現性を高めるツール です。
HashiCorp社が開発し、AWS・Azure・GCPをはじめほとんどのクラウドをサポートします。

Terraformの特徴

  • 宣言的記述:「最終的にどうなってほしいか」を定義
  • terraform planで差分を確認し、applyで反映
  • stateファイルで現状を管理し、変更を自動検出
  • Gitと組み合わせることでIaCをチーム運用に展開可能

📘 キーワード

Terraform インフラ構築 自動化

Ansibleとは?(サーバー構成管理に強いツール)

Ansibleは 既存サーバーやアプリ設定を自動化するツール です。
Red Hatが開発しており、エージェント不要・SSH接続だけで動作 するのが特徴です。

Ansibleの特徴

  • YAML形式でわかりやすいPlaybook構文
  • 宣言的にも手続き的にも書ける柔軟さ
  • サーバー設定、パッケージ導入、アプリデプロイなどが得意
  • Linux/Windows/ネットワーク機器まで対応

📘 キーワード

Ansible 構成管理 自動化

TerraformとAnsibleの違い(比較表)

項目 Terraform Ansible
主な用途 インフラ構築(AWS・Azure・GCP) サーバー構成・アプリ設定
記述形式 宣言的(最終状態を定義) 手続き的+宣言的
管理対象 VPC、EC2、IAM、S3など OS、ミドルウェア、アプリ
状態管理 stateファイルで保持 なし(都度実行)
実行方式 planapplyで差分適用 SSH経由で即時実行
学習コスト 中〜高 低〜中
得意分野 IaC、クラウド基盤管理 構成変更、継続的デプロイ

💡 ポイント

Terraformは「環境をつくる」ツール、Ansibleは「中身を整える」ツール

コードで理解するTerraform vs Ansible

TerraformでEC2インスタンスを作成

provider "aws" {
  region = "ap-northeast-1"
}

resource "aws_instance" "web" {
  ami           = "ami-08a0d1e16fc3f61ea"
  instance_type = "t3.micro"
  tags = {
    Name = "example-web"
  }
}

Ansibleでnginxを導入

- hosts: web
  become: yes
  tasks:
    - name: Install nginx
      yum:
        name: nginx
        state: present
    - name: Start nginx
      service:
        name: nginx
        state: started

Terraformはクラウドリソースを作る。
Ansibleはその中でアプリや設定を整える。
これがTerraformとAnsibleの本質的な違いです。

実務での使い分け方(シーン別)

シーン 最適ツール 理由
AWSリソース作成 Terraform IaCによる再現性と変更追跡が可能
サーバー設定 Ansible SSH接続で簡単に反映
マルチ環境展開 Terraform モジュール化・再利用性が高い
アプリデプロイ Ansible 環境依存の差分を柔軟に制御
CI/CD統合 両方 Terraformで土台を作り、Ansibleで構成を整える

📘 現場のベストプラクティス

現場では「Terraformで基盤 → Ansibleで設定」という流れが王道です。

よくある落とし穴と対策

heredoc地獄(Terraform)

ユーザーデータをheredocで書くとコードが読みにくくなります。

user_data = <<EOF
#!/bin/bash
echo "Hello Terraform"
EOF

💡 解決策

テンプレートファイル+templatefile()関数を使う。

jsonencode地獄

Map構造をネストさせすぎるとjsonencode()が複雑化。
localsで変数化して管理しやすくするのが鉄則。

実体験:Terraformだけで構成管理しようとした失敗

以前、Terraformだけでアプリ構成を管理しようとしましたが、
ヒアドキュメントやremote-execを多用する羽目になり、
コードの見通しが悪化しました。
最終的にAnsibleへ切り分けたところ、メンテナンスが大幅に改善。

また、TerraformのstateをS3+DynamoDBロックで管理するようにしてから、
チームでの同時更新も安全に運用できるようになりました。

学習ロードマップ

ステップ 学ぶ内容 目的
Step 1 TerraformでVPC構築 IaCの考え方を理解
Step 2 Ansibleでサーバー構成 自動化と可読性を体験
Step 3 両方を組み合わせ 再現性と柔軟性の両立
Step 4 CI/CDパイプラインに統合 実務レベルの自動化へ

まとめ:TerraformとAnsibleの違いを理解して使い分けよう

重要ポイント

  • Terraform:インフラをコード化して再現性を高める
  • Ansible:サーバー内部の構成を自動化する
  • 両方の連携で、IaC+自動構成管理の最強環境を構築できる

Terraform vs Ansibleの違いを理解すれば、
運用コストを下げながらスピードと品質を両立できます。

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